#27 海外取引における電話での催促~具体的な約束を言わせるコツ~

海外与信管理入門~これだけは知っておきたい海外与信管理36のポイント~

※提供は法人のみ

沈黙は電話での督促において重要

 

電話の督促で大切なのは、沈黙である。

これを欧米ではStrategic Pauseと呼ぶ。

交渉事には共通していることだが、相手に多く話をさせることがポイントとなる。

 

回収でいえば、相手が多く話すほど、こちらは言い訳の矛盾を見抜くことが容易になる。

相手が黙っているからといって、決してこちらから話を開始してはいけない。

人間というのは沈黙の気まずさに耐えられないという性質を持つ。

その沈黙を埋めようと、必死で話し始めるものだ。

 

相手が話を始めたら、相手の話を良く聴いてとにかくCommitment(約束)を取り付けることだ。

約束の内容で最も重要なことは必ず期限を設定することだ。

これについては前回述べたとおりである。

 

もう一つ大切なのが、相手から言わせることである。

人間は自分で言いだした約束は守ろうとする傾向がある。

従って、相手に具体的な日時や金額を言わせるよう仕向けることも大切だ。

中々自分で言い出さない相手に対して、具体的な約束を言わせるコツは、無理な期日や金額の要請をこちらからすることである。

 

We cannot pay in full.

(全額は無理)

 

We cannot pay today.

(今日は無理)

 

と言われたら、すかさずに、

Then how much can you pay?

(いくらなら?)

 

Then when can you pay?

(いつなら?)

と切りかえす。

 

相手は返事せざるを得なくなる。

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目次(一部抜粋)

  • 日本企業が陥りやすい海外取引の過ち
  • 海外与信管理では一般的な商習慣、信用照会
  • 海外取引先の分析~5C's of Credit~
  • 海外取引における危険な兆候
  • 外国人弁護士起用の注意点
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