破産手続きは、いくつかの段階を経て進行します。
まず、専門家である弁護士に相談し、申立ての準備を行います。この段階では、必要書類の収集や財産状況の整理が行われます。弁護士への相談から申立て準備までには、通常1〜4ヶ月程度かかります。
破産申立てと開始決定
必要書類が揃ったら、裁判所に破産を申し立てます。裁判所は申立て内容を審査し、要件を満たしていれば破産手続きの開始決定を行います。開始決定が出ると、債権者からの取り立てが法的に停止され、破産者の財産は破産管財人の管理下に置かれます。
同時廃止事件の場合は、破産管財人が選任されず、破産手続きの開始と同時に廃止されます。これは、財産が少なく、債権者への配当が見込めない場合に適用される簡易な手続きです。一方、管財事件の場合は、裁判所が破産管財人を選任し、財産の調査・管理・換価を行います。
財産の換価と債権者集会
管財事件では、破産管財人が破産者の財産を調査し、売却可能な財産を換価します。不動産や自動車、在庫商品などが売却され、その代金が債権者への配当原資となります。この過程で、破産管財人は債権者集会を開催し、財産状況や換価の進捗状況を報告します。
債権者集会は通常、数ヶ月ごとに開催され、債権者は破産手続きの進行状況を確認できます。与信管理担当者としては、債権者集会に出席することで、債権回収の見込みや今後のスケジュールを把握することができます。
配当と免責許可決定
財産の換価が完了すると、破産管財人は債権者に対して配当を行います。配当は、法律で定められた優先順位に従って行われ、税金や従業員の給与などが優先的に支払われます。一般の債権者への配当は、優先債権の支払い後に残った財産から按分されます。
配当が完了すると、裁判所は免責許可決定を行います。免責が認められると、破産者の債務は法的に免除され、経済的な再スタートが可能になります。ただし、税金や養育費など、一部の債務は免責されない「非免責債権」として残ります。免責許可決定が確定すると、破産手続きは終了し、法人の場合は法人格が消滅します。