古くからマイスター制度(師弟制度)を取り入れ後継者育成・技術継承を大切にしてきたドイツ、伝統を重んじるお国柄は日本にも近しい存在といえます。

多くの業種カテゴリーでトップブランドを抱えているのは世界でも日本とドイツだけだといわれており、特に製造業の発展は、工業地帯として歴史あるルール地方なしには語れません。

またフランクフルトには欧州中央銀行(European Central Bank)の本拠地があり、金融の中心地としてEU経済を牽引しています。

 

そのようなドイツへ進出したい、ドイツ企業と取引をしている方向けに、経済に特化した情報を共有いたします。

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Chapter 1

基礎から学ぶドイツの経済情報

ドイツの基礎情報

  • 公用語:ドイツ語
  • 首都:ベルリン(人口約357万人、2016年)
  • 人口:8,280万人(2017年)※EU加盟国の中で最大の人口
  • 国土面積:約35.7万km²(日本とほぼ同じ)
  • GDP(名目):3兆6,848億 USドル(日本は4兆8,721億 USドル)※EUトップ
  • 1人あたりGDP(名目) :4万4,550 USドル(日本は3万8,440 USドル)
  • 通貨:ユーロ (€) (EUR)
  • 宗教:カトリック、プロテスタント、ユダヤ教
  • レポート保有件数:1,100万件
  • 主要産業:自動車、機械、化学・製薬、電子、食品、建設、光学、医療技術、環境技術、精密機械等
  • 祝日:8日 ※ベルリンにおける祝祭日。ドイツでは州により祝祭日が異なる。
  • 民族:ゲルマン系を主体とするドイツ民族

 

フォルクスワーゲン、アウディ、ポルシェ、ベンツ、BMWといったブランドを一度は耳にしたことがあると思います。

実は全てドイツの自動車メーカーです。

ドイツも日本と同じく、自動車産業が盛んで、国内労働者の7人に1人が自動車産業に従事しているといわれています(日本は約10人に1人)。

輸出においても、全輸出品目における約50%が機械および輸送用機器で、日本への輸出も同品目がトップになっています。

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忖度できないドイツ人、日本と異なる仕事に対する考え方

日本人とドイツ人は、勤勉でルールや規則を守る点がよく似ているといわれています。

一見、日本の常識がそのまま通じると思われるかも知れませんが、両者の考え方には明確な違いがあるため、注意が必要です。

例えば、ドイツでいう「勤勉さ」とは、就業時間内にきっちり働くことを意味しており、残業はほとんどしません。

自己の権利ははっきり主張し、たとえ同僚の仕事が遅れていても、会社の就業規則にでも明示されていない限り、手伝う義務はないと言い切ります。

もちろん、体調が悪いときに無理をして出社することもありません。

効率的な仕事の仕方を好み、日本のように「1から10まで回答を用意しておく」、「要求されていないことを先回りしてやっておく」といった手厚いサポートや過剰サービスは無駄だと考えられています。

また、ルールを守ることが最重要のため、状況に応じて忖度するといったことは望めないといっていいでしょう。

融通が利かないように見えますが、言い換えれば、無駄を省き生産性の高い仕事をする優秀な人材が多いと考えられます。

Chapter 1

ルールを守る国民性とは裏腹!?決算書の提出率は意外にも高くない

ドイツでは、有限会社(GmbH)と株式会社(AG)に決算書の開示義務がありますが、提出率はあまり高くありません。

また、売上高や総資産、従業員数などの企業規模に応じてB/Sのみ、B/SとP/L両方の提出が認められていますが、大企業は財務諸表を提出しているという認識でよいでしょう。

決算は12月期の企業が多く、上場企業の場合は決算期から約4~5ヶ月後、未上場企業の場合は決算期から約12ヶ月後に決算書が入手可能です。

クレディセイフでは、Government gazetteと呼ばれる政府発行の機関紙(日本でいう官報)を中心に様々な公的機関から情報を入手し、毎日データを更新しています。

Chapter 1

ドイツ企業の売上高トップ10

トップ10のうち、自動車メーカーが3社、自動車部品メーカーが1社と、自動車大国ドイツを象徴する企業がランクインしています。

なかでも、ボッシュは自動車部品メーカーとして世界トップのシェアを誇り、自国だけでなく世界中の自動車メーカーに自動車部品を提供しています。

また、10位のDeutsche Post DHL Group、通称DHLは世界で圧倒的な知名度を誇り、国際取引に欠かせない企業として小口の荷物や船積み書類(InvoiceやB/L)を送るなどといった場面で、非常に重宝されています。

※2018/9/19時点、売上高は百万ドル、日本円は110円換算

10. Deutsche Post DHL Group

売上高:7兆7,600億円

  • CEO:フランク・アッペル
  • セクター:輸送
  • 業種:郵便、小包、貨物配送
  • 本社:ボン
  • http://www.dpdhl.com
  • Global 500掲載数:24
  • 従業員数:472,208名

9. BASF

売上高:7兆9,945億円

  • CEO:マーティン・ブルーダーミュラー
  • セクター:化学
  • 業種:化学薬品
  • 本社:ルートヴィヒスハーフェン
  • http://www.basf.com
  • Global 500掲載数:24
  • 従業員数:111,112名

8. Uniper

売上高:8兆9,571億円

  • CEO:クラウス・シェーファー
  • セクター:エネルギー
  • 業種:エネルギー
  • 本社:デュッセルドルフ
  • http://www.uniper.energy
  • Global500掲載数:2回
  • 従業員数:12,575名

7. Deutsche Telekom

売上高:9兆2,293億円

  • CEO:ティモテウス・ホッテス
  • セクター:電気通信
  • 業種:テレコミュニケーション
  • 本社:ボン
  • http://www.telekom.com
  • Global500掲載数:24
  • 従業員数:216,000名

6. Bosch Group

売上高:9兆6,800億円

  • CEO:フォルクマル・デナー
  • セクター:自動車部品
  • 産業:自動車部品
  • 本社所在地:シュトゥットガルト
  • http://www.bosch.com
  • Global500掲載数:24
  • 従業員数:402,166名

5. Siemens

売上高:10兆744億円

  • CEO:ジョー・ケーザー
  • セクター:産業用機械
  • 業種:産業用機械
  • 本社所在地:ミュンヘン
  • http://www.siemens.com
  • Global500掲載数:24
  • 従業員数:372,000名

4. BMW Group

売上高:12兆2,354億円

  • CEO:ハラルド・クルーガー
  • セクター:自動車
  • 業種:自動車
  • 本社:ミュンヘン
  • http://www.bmwgroup.com
  • Global500掲載数:24
  • 従業員数:129,932名

3. Allianz

売上高:13兆5,885億円

  • CEO:オリバー・ベイト
  • セクター:金融
  • 業種:保険・金融
  • 本社:ミュンヘン
  • http://www.allianz.com
  • Global500掲載数:24
  • 従業員数:140,553名

2. Daimler

売上高:20兆3,759億円

  • CEO:ディーター・ツェッチェ
  • セクター:自動車
  • 産業:自動車
  • 本社:シュトゥットガルト
  • http://www.daimler.com
  • Global500掲載数:24
  • 従業員数:289,321名

1. Volkswagen

売上高:28兆6,030億円

  • CEO:ハーバート・ダイス
  • セクター:自動車
  • 業種:自動車お
  • 本社:ヴォルフスブルク
  • http://www.volkswagenag.com
  • Global500掲載数:24
  • 従業員数:642,292名
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