Vol.32 契約によるリスク管理で知るべき条約

海外与信管理入門

これだけは知っておきたい海外与信管理36のポイント

※PDFの提供は法人限定

Vol.32 契約によるリスク管理で知るべき条約

ウィーン売買条約

契約によるリスク管理を考える上では、「国際物品売買契約に関する条約(ウィーン売買条約)」をまず知っておく必要がある。

正式名称は「国際物品売買契約に関する国連条約(United Nations Convention on Contracts for the International Sale of Goods: CISG)」

 

▼「国際物品売買契約に関する国際連合条約(ウィーン売買条約)」

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/treaty169_5gai.html

 

本条約は、国際取引の促進を目的に、国連国際商取引法委員会(UNCITRAL)が起草し、1980年4月のウィーン外交会議において採択、1988年1月1日に発効した。

2008年1月現在で、70カ国が条約に締結しており、日本では、2009年8月1日より発効している。

 

こうした国々の企業との国際取引においては、国内法の強行規定や当事者間での特約等がない限り、ウィーン売買条約(CISG)が基本的に適用されると考えられる。

 

注意しておきたいポイントは4つ。

(1)自動的に適用される

両当事者が締約国に所在する場合は、自動的にウィーン売買条約が適用される。

当事者間の合意により、CISGの一部または全部を取引に適用しないことも可能。

 

(2)法人取引、物品の売買に限定される

個人向けの取引やサービス提供には適用されない

 

(3)契約解除の要件を重大な契約違反に限定している

日本の民法では、契約違反があって一定期間是正されない場合に、契約を解除できるが、CISGでは重大な違反(Fundamental Breach)に限定されている。

 

(4)クレーム提起期間が2年

日本では最長6か月だが、CISGでは引き渡しから2年と買主に有利になっている。

 

契約品の不適合に関する買主の通知義務は「発見した時または発見すべきであった時から合理的な期間内」であり、日本の「受領後ただちに」と同義と考えられる。

CISGにより、契約書を締結しない取引や中小企業の国際取引なども、CISGが適用されることになり、国際的な標準によるクレーム処理や債権回収などのリスク管理が可能になった。

 

★この内容をより詳しく知りたい方はこちらから⇒「契約時にできるリスク管理

※「海外取引のはじめかたとリスク管理」に移動します。

【PDF版】海外与信管理入門

当社代表・与信管理コンサルタントの牧野和彦の長年の与信管理ノウハウを詰め込んだ「海外与信管理入門書」を用意しました。

これだけは知っておきたい海外与信管理36のポイント

業界の第一人者であり、当社代表でもある牧野和彦が海外与信管理について、わかりやすく解説しています。

「既に海外取引を行っているが、与信管理が正しくできているか分からない」

「これから海外取引をはじめるにあたり、参考となるものが欲しい」

このようなお悩みをお持ちの方へ、本コンテンツをぜひご一読ください。

 

目次(一部抜粋)

  • 日本企業が陥りやすい海外取引の過ち
  • 海外与信管理では一般的な商習慣、信用照会
  • 海外取引先の分析~5C's of Credit~
  • 海外取引における危険な兆候
  • 外国人弁護士起用の注意点
  • 海外の取引先が倒産したら