#14 客観的な信用格付け、クレジットスコア(Credit Score)

海外与信管理入門~これだけは知っておきたい海外与信管理36のポイント~

※提供は法人のみ

直感的に判断できる企業情報レポート

 

企業情報レポートを見る際、まず目に入るのが信用格付け(Credit Score)です。

reditsafe(以下、CS)の企業情報レポートは、視覚的に分かりやすいデザインを採用しており、リスクを直感的に把握できるのが特長です。

たとえば、緑は与信取引可、赤は不可といったように、色で判断できる構成になっています。
また、日本人に馴染みのある100点満点方式を採用しているため、スコアの理解も容易です。

 

ただし評価の基準が日本の評点とは大きく異なる点に注意が必要です。

日本の調査会社の多くは、調査員が主体となって評価する主観的な評価を採用しています。
調査員が企業を訪問し、経営者の印象や会話の内容、企業の雰囲気などを総合的に判断してスコアをつける仕組みです。

そのため、日本のスコアは45~55点に集中する傾向があり、極端に高いまたは低い評価が少ない「台形型の分布」になります。

また、調査員にペナルティ制度があるため、高得点をつけた企業が倒産した場合、その担当者が責任を問われるという構造も存在します。
加えて、営業を兼ねる調査員が、顧客との関係維持を目的に評価を高めに設定するケースもあり、主観や営業的意図が介在しやすいという課題も指摘されています。

 

一方で、CSの信用格付けは完全に客観的です。
調査員の主観に依存せず、**膨大な財務データ・支払履歴・企業属性をもとに算出した「倒産確率(Probability of Default)」**を評価軸としています。
そのため、恣意的な調整が入る余地がなく、誰が見ても同じ結果が得られる透明性の高い指標です。

このクレジットスコアは、「今後12か月以内に倒産する確率」を予測する統計モデルで、次のようにランク分けされています。

Creditsafeの信用格付け

ランク 格付け 定義
A 71~100 非常に低いリスク
B 51~70 低いリスク
C 30~50 平均的なリスク
D 21~29 高いリスク
E 0, 1~20 非常に高いリスク

本の評点では40点台はリスクが高いと見られがちですが、CSの「Cランク」は平均的なリスク水準を意味し、通常の信用取引が可能です。


これは、CSの格付けが統計学に基づく正規分布を描くためであり、日本の「台形型分布」とは異なります。
このため、90点台や100点の企業も珍しくありません

一方で、29点以下(D・Eランク)は高リスクゾーンに該当します。
この場合は、前金取引やL/C(信用状)を利用した安全な取引方法を検討するのが望ましいでしょう。

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これだけは知っておきたい海外与信管理36のポイント

「すでに海外取引を行っているが、与信管理が正しくできているかわからない」

「これから海外取引をはじめるにあたり、参考となるものが欲しい」

このようなお悩みをお持ちの方は、オススメします。

 

目次(一部抜粋)

  • 日本企業が陥りやすい海外取引の過ち
  • 海外与信管理では一般的な商習慣、信用照会
  • 海外取引先の分析~5C's of Credit~
  • 海外取引における危険な兆候
  • 外国人弁護士起用の注意点
  • 海外の取引先が倒産したら

海外与信管理入門

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